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2013年12月27日 11時07分 発行
有馬記念レース回顧
【パドック回顧】
1・ダノンバラード
馬体が仕上がり過ぎている印象を受けた。細く仕上がっている。
歩様はバネがある歩きをしているが、2500mは果たして合うかは疑問。
 
2・ヴェルデグリーン
前捌きの堅さがある歩様で堅さが目立っている。
少し淡白な歩き方をしており、少し力強さに欠ける。
 
3・カレンミロティック
前走時はあまり良くない歩様だったが、それと比べて後肢にスムーズさが戻り
バランス良い歩きになった。力強さが加わり背中の柔らかさもあり体全体を使
えた歩様で好仕上がり。1番手評価とした。
 
4・ウインバリアシオン
まだ少し重さが残る体付きで、まだもうひと絞りできそうな余裕が残っている。
そのため踏み込みが力強さというよりは重さを感じてしまう。
 
5・デスペラード
このメンバーに入ってしまっては歩様の力強さが目立っていない。
少し背中が堅い印象を受ける。
 
6・オルフェーブル
顔付きが妙に優しくなった印象を受ける。昨年時と比べれば踏み込みは力強さ
が若干劣るものの、他の馬と比べるとやはり段違いに力強い。
鞍上が乗って少し気合が入ってきたのは好材料。
 
7・タマモベストプレイ
後肢の甘さが目立つのはこの馬の血統から来るものか、兄弟皆こんな感じで
甘かった。ただ、その兄弟達になく、この馬にあるのが身のこなしの柔らか
さで、距離自体は苦にせず持つ。
 
8・ラブリーデイ
体付きがまだ子供子供しており若い。そのため力強さもまだひ弱な面が見える。
 
9・ルルーシュ
前走よりは幾分堅さが取れた歩様であるが、歩きのスピードが少し早く、悪い意
味でセカセカしており地に足が付いていない。馬体は良く見えるのだが、中身が
伴っていない可能性がある。
 
10・アドマイヤラクティ
後肢に少し疲れが残っているためか歩様が堅く見える。また、頭が少し高く地面
に力が上手く伝わっておらず力強さがなく軽い。イレ込みも目立つ。
 
11・ラブイズブーシェ
頭をグッと下げ重心の低い歩きで、意外とこのメンバーに入っても見劣りしない。
力強くスムーズな歩様。
 
12・テイエムイナズマ
馬体に緩さが残ったままで、歩きに重苦しさを感じる。調整不足は否なめない。
 
13・トゥザグローリー
前々へと歩く推進力は認めるものの、体がかなり堅く歩様も堅くなっている。
体の堅さから来る前捌きの堅さが目立ち、得意舞台とはいえ好走は厳しい。
 
14・ゴールドシップ
かなり歩幅が広くなり、前走時に比べても体の柔らかさが目に見えて変わって
きた。ただ、踏み込みの力強さがあまりにも軽く、体も余裕があり緩いように
思える。良化しているのは確かであるが。
 
15・ナカヤマナイト
歩幅が少し狭く、この中に入るとやはり見劣って見える。調教時には良く見え
る馬だが、パドックになるといつも体を小さく見せる。今回は後肢が躓き気味
で足を引き摺った歩きをしている。
 
16・トーセンジョーダン
歩様が前走時に比べて随分とスムーズになった。ただ、前走より良化したかと
いえばそうではなく、前走時より明らかに力強さに欠けた歩きである。気合乗
りは良いので2番手評価とした。
 
 
【返し馬回顧】
3・カレンミロティック
返し馬がとにかくスムーズな走りで力強さに溢れている。
これなら勝負になるはず。
 
4・ウインバリアシオン
少し重い走りをしている。割引か。
 
6・オルフェーヴル
一昨年があまりにも良く見えたために今回はそこまで特筆するものではない。
ただ、走りは安定しておりフォームもブレない。
 
10・アドマイヤラクティ
素軽さがある走りをしているが、力強さが全く足りていない。
 
14・ゴールドシップ
脚運びが重い走りをしている。力強さは幾分戻ってきているが。
 
16・トーセンジョーダン
軽い。力強さが感じられない点がどう響くか。
 
 
【レース回顧】
 オルフェーブルだけの強さが目立った有馬記念。世界を相手に戦ってきた馬
と日本の空き巣G1を戦ってきた馬たちとの差をまざまざと見せ付けられた。
今開催の中山の馬場は欧州仕様に仕上がっていた点も見逃せないが、パドック
でも昨年に比べても力強さが劣っていた印象も受けただけに、この圧勝劇には
驚かされた。
 逃げたというか押し出された形で先手を取ったのがルルーシュであったが、
1000m通過が60.8秒はいかにも早過ぎた。常に後ろから突かれた形で
息の入らない流れなら、3コーナーでズルズル後退していくのも仕方がなかっ
たと思える。
 
ハロンタイム
6.9 - 11.1 - 12.3 - 11.6 - 12.4 - 12.8 - 12.4 - 12.0 - 11.8 - 12.3
 - 12.6 - 11.8 - 12.3
 
 勝ったオルフェーブルはスタートを決めた後、すぐに後方まで下げて折り合
いに専念。最初の1コーナーを回ってきてスタンド前の時には少しハミを噛ん
でいたが、1000m通過した辺りから落ち着いてきた。3コーナーで鞍上が
少し仕掛けると、エンジンの違いが出たかのように一気に加速して先団を飲み
込む。4コーナーを回った時点では既に先頭に立っており、後続の馬との脚色
は歴然で差を広げる一方。最後は8馬身差のゴールとなった。もう強さだけが
光っていたレースで、鞍上池添騎手の早仕掛けも関係なく、次元の違いという
ものを見せた強さ。是非良い子供を残してもらいたい。
 問題は2着以下の馬だろう。2着のウインバリアシオンは、屈腱炎明け2走
目ということもあるが、まだまだこの馬の力を発揮できていない。全盛期の力
を発揮できるのであれば、負けたとしても8馬身差もつけられるほど弱い馬で
はない。まだ完調一歩手前なのだろう。長期休養をしたことで、馬自身は大変
リフレッシュできている。1年以上の休養で勤続疲労というのは避けられた意
味合いも大きい。来年の飛躍を期待できるのではないかと思う。
 3着のゴールドシップだが、このレースを復活というのはどうだろう。まだ
スランプを脱したとは言い難い。馬がブリンカーを付けて走る気が起きていた
し、ムーア騎手騎乗で一種のカンフル剤になっていたと思える。ただ、今後の
鞍上はムーア騎手が乗るわけではない。内田騎手に戻るのかは現時点でわから
ないが、豪腕騎手と呼ばれる人よりは、当たりの柔らかい騎手の方が案外合っ
ているのかもしれないとも思えた。4コーナーで外からオルフェーブルが上が
ってきた際、1度はグッと引いて我慢をさせた。その後は鞍上のゴーサインが
非常に柔らかいゴーサインに思えた。確かに中山の馬場が合っていたこと等、
ゴールドシップに向いた条件ではあったが、今後の動向は少し注目したい。
 4着のラブイズブーシェは、この相手に良く頑張った。道中は後方2番手で
ジックリ脚を貯め、直線は大外を回してよく伸びていた。武豊騎手のここぞと
いう時の腹を括った直線だけの競馬は、展開が向いた時は大抵好走する。ただ
2着馬が8馬身離されたこのレースで強かったというのも何か変な違和感を覚
える。2着以下の馬が走しらなさ過ぎた中で4着ということを考えれば、この
馬が1番自身の力を出し切った着狙いが功を奏したともいえる。おそらく、次
走は人気になるのだろうが、迂闊に飛びつくのはどうかとも思える。
 5着のタマモベストプレイは道中は中団で馬込みに入れて折り合いに専念。
直線はしぶとく脚を伸ばして掲示板を確保した。この馬が掲示板確保したとい
う点も、2着以下のレベルに少し疑問を持ってしまったのだが、この好走で再
度重賞戦線で人気になると、逆に嫌いたくもなる。おはいえ、まだ3歳という
ことを考えれば、来年の飛躍が楽しみである。距離自体は長い方が良いのかも
しれない。
 6着のカレンミロティックが、2着以下の馬の中では1番強い競馬をしたの
ではないかと思う。ハイペースの流れの中、3コーナーから先頭に立ってしま
った。逃げたルルーシュや2・3番手にいたダノンバラードが揃って離された
15着16着で大差を付けられている。要は前に走っていては既に勝ち目がな
いほど息が入らない流れだった。それを考えると、3コーナーで先頭に立ち、
さらには4コーナーでオルフェーブルに並ばれてさらにペースをアップさせら
れた。その割には最後まで3着争いをした。この馬、かなり奥が深い。来年、
G1で勝負になるのではないかと期待を抱かせた。狙いは宝塚記念だろう。覚え
ておきたい。
 14着のトーセンジョーダンは、ジャパンカップの好走で立ち直ったのかと
も思えたが、オルフェーブルに飲み込まれてからは戦意喪失した形で大敗した。
パドック欄に力強さが欠けた印象と記載したように、まだ復調には遠いのかも
しれない。年齢的なことを考えれば、今後の見通しは暗い。
          
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