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2020年12月27日 13時05分 発行
有馬記念2020予想見解
【予想】
◎5・ワールドプレミア
どの馬も帯に短し襷に長しといった形で、良い所もあれば悪い所も目に付くという点で一長一短である。これだという決め手に欠けるので難しいレースだと思う。そこである程度狙いを絞りに行く方法として、今回の有馬記念において最も注目した点は中山競馬場の馬場状態である。今の中山競馬場の芝は恐ろしくパワーを要する馬場に変貌しており、先週の競馬で一気に時計が掛かる馬場状態となった。そして今週土曜日の競馬は先週以上に時計の掛かる馬場となったことから、仮に1日経過したところで急激にスピードを求められる馬場にはならないと判断。おそらく土曜日と同じかそれ以上に時計が掛かる重たいパワーの要る馬場になると予想する。このパワーを要する重い馬場は宝塚記念の比ではなく、それ以上にとにかく重い馬場でヨーロッパの競馬を思い浮かべてもらえるとわかりやすいだろう。これだけ重い馬場になると、考え方としては重い馬場を得意としている馬や重い馬場で勝ち上がっている馬に狙いを定めていく予想にした。
そこでワールドプレミアの戦績を洗い直してみると、今年はジャパンカップで11か月ぶりの競馬で復帰戦を迎え、勝ち馬から4馬身3/4離された6着とまとめた。11か月ぶりということを考えればまずまず好走したと言え、ジャパンカップの時から馬自身も仕上がっていたが、この時の馬場は時計は比較的出る馬場状態でありスピード重視の馬に好走できる下地であった。今回は中3週で有馬記念を迎えるので近代競馬でいえば間隔が短く反動は気になる所だが、ジャパンカップを仕上がって出走していたことを考えれば長期休養明けの反動はないと考える。その上で昨年の有馬記念も3着であるが、最も注目したのは昨年の菊花賞時の馬場状態である。この時の京都の馬場は時計の掛かるパワーを要する馬場状態であったのだが内を上手く突き抜ける競馬をした。そこでこの馬の好走歴を見ると、時計が掛かったパワーを要する馬場の時にこそ好走して要る点からも、馬の本質としてはパワーで差し切りを決める馬であると考える。
サイン馬券ではないが先日、オーナーの大塚亮一氏が12月25日に結婚をされた。これはオーナー陣営としても単純にクリスマス婚を意識しただけでなく、ワールドプレミアに自信があるからではないかとも見ている。競馬関係者の冠婚葬祭時に良く馬券になるというのは聞く話だが、これは陣営が馬の状態を100%に仕上げてくることで祝いたい現れでもある。オーナーが結婚を発表されたのは、陣営のVサインではないが、少なくとも勝てる手応えがあった上での入籍だったのではないだろうか。状態は100%で出走してくるとみた時、今の馬場状態なら十分に勝ち負けになる可能性があるとみて期待したい。


○13・フィエールマン
脚元の不安説が出ているが個人的には問題ないと判断している。この馬は本来はスピードのタイプの馬であり時計が掛かるパワーの要する馬場は合わないタイプと思えるが、今回評価を上げたのは昨年の競馬内容が非常に強かったことがあげられる。その昨年は凱旋門賞に挑戦した後に有馬記念に挑戦して4着であった。海外帰りという調整が難しい中での4着好走はこの馬の能力の高さの表れだと思うが、もう1つ着目した点は海外で調整したことによりパワーが付いた可能性があるという点である。これはこの後に説明するキセキやブラストワンピースの欄でも記載しているが、海外で1・2か月ほど調整されたことにより、馬自身にパワーが付いた可能性を指摘したい。過去に凱旋門賞に挑戦した馬の多くが不振に陥ったり、引退していく馬が多い理由として、日本の競馬でスピードに付いていけなくなったことが指摘される。それはキズナやマカヒキ・サトノダイヤモンドなどもそうだが、海外から帰ってきた彼らは総じてスピードがなくなりパワータイプの馬に変貌している。ヨーロッパの深い芝で鍛えられたことでパワー寄りの馬体になり、スピードが殺されるという点である。
このフィエールマン自体は今年も天皇賞春を連覇し、天皇賞秋も僅差の2着まで差し脚を見せた。ただ、天皇賞春の勝ち方は、スティッフェリオ相手にギリギリ届いた内容で昨年ほどの切れを感じられなかった。天皇賞秋は確かにクロノジェネシスと同じく32秒台の末脚でアーモンドアイを追い詰めたが、この天皇賞秋の馬場状態も秋の東京開催にしてはかなりパワーの要る馬場状態であったことと、なにより5着にキセキがいたということもある。意外と今年の天皇賞秋はパワータイプに向いた競馬になったのではないかという逆の推測を立てた時、今年の中山は恐ろしくパワーを要する馬場になっている。この1年のパワー型にシフトしたことで、今年の有馬記念も勝ち負けまで耐えられるのではないかと考え対抗評価にした。


▲6・キセキ
天皇賞秋を5着に好走したのが正直驚いたのだが、今の状態から言えばこの馬は完全なパワータイプの馬に変貌した。変貌するキッカケとなったのは菊花賞で不良馬場での激走があげられるが、2年前の天皇賞やジャパンカップではまだスピードも備わっていた。決定的なこととしては海外遠征があげられる。昨年は凱旋門賞へ挑戦して日本馬再先着の7着となった。フォワ賞と凱旋門賞の2戦を使ったことで、調整としてはかなり鍛えられたことだろう。そのため、今のキセキはパワーでゴリゴリ走る馬に変貌した。帰国して有馬記念5着の後、阪神大賞典や天皇賞春を好走できなかったのは、暴走したという気性面もあるだろうが、1番の理由はやはり早すぎる馬場状態にあったのではないかとみている。
そういう意味では今年の宝塚記念や不良馬場翌日の京都大賞典で好走するのは、共に時計が掛かる馬場で好走したのだと理解できる。では今回、天皇賞秋とジャパンカップという2つの条件が合わないレースで好走できないことで人気を落とした今回の有馬記念が行われる中山の馬場状態はどうだろうか?少なくとも土曜日の段階では宝塚記念や京都大賞典以上にパワーが必要な良馬場となり、昨年の有馬記念の比ではないくらいパワーが必要な馬場になっている。気性面での暴走さえなければ今回は好走しても不思議ではないとみる。


☆2・ブラストワンピース
おそらくこの馬が好走できる条件としては、この有馬記念が最後のレースになるかもしれないとみている。元々パワータイプの馬であるが、スタートはモッサリ出たりと、3歳時はともかく今の古馬になったこの馬にとっては圧倒的にパワー重視の競馬しかできなくなった。これはキセキにも過去の引退した馬たちにも言えることだが、凱旋門賞に出走した馬のほとんどが海外へ行って調整したことでパワーが付いてスピードが落ちる傾向にある。そうなると今の日本の競馬で通用しなくなり好走できる条件が限られてくる。もう出走できるレースがないと思われた矢先、先週から一気に中山の芝は時計が掛かりだしてきた。先週だけの一過性のものかと思えば、土曜日の競馬を見る限りはさらに時計が掛かり出していた。おそらく1日で時計が早くなる馬場になることは考えにくく、パワーを要するヨーロッパのような馬場になっている可能性がある。こうなるとパワーの要る馬場適性面でモロに差が出てくる可能性がある。スタート地点は下り坂というのもこの馬にとっては好材料であるし、この馬場なら買ってみる価値はあるとみる。

△11・モズベッロ
出走馬中で最も時計の掛かる馬場を得意としているのがこの馬である。とにかくパワーがいる重い良馬場巧者で、なんと言っても今年の日経新春杯は、今の中山と同じくらいパワーを要する重たい馬場であった。その中で確実に末脚を繰り出した内容からも能力はあり、宝塚記念3着好走は驚きこそしたもののフロックではないとみている。土曜日の競馬を見る限り今回の中山の馬場は宝塚記念以上にパワーを要する重い馬場になることが予想される。日経賞で中山2500mを経験していることも踏まえると、半年ぶりの出走であるが地力は無視できず、これだけ人気が下がっているのであれば相手候補には入れておきたい。

△3・クレッシェンドラヴ
時計の出る馬場では全く通用しない馬ではあるが、今の中山の馬場ならワンチャンスあるのではないかとみている。この馬の実績は完全に時計の掛かる馬場の時に好走しており、今年の七夕賞などは2秒以上時計が掛かるタフな馬場を勝ち切ってきた。実力が足りない馬が好走する条件としては、今の中山の非常に重いタフな馬場となることで、時計勝負に意味がなくなった時などにパワーで勝る馬が好走している。スピードタイプの馬がことごとく凡走した際に波乱を演出する馬として押さえておきたい。

△12・オーソリティ
青葉賞とアルゼンチン共和国杯を勝って勢いに乗る3歳の素質馬である。例年の通りの中山なら是非とも本命に打ちたい馬ではあるが、今年の中山は想像以上にタフな芝状態となった。さすがに重い芝の経験に乏しい3歳馬で重い印を打つのは難しくなった。ただ経験していないだけでひょっとしたら重い馬場の方がこの馬には合っているかもしれないので、距離自体は合っていると思えるし今年の三歳馬では二番手の評価をしている馬であり、このレースにおいては押さえ評価とする。来年の躍進には期待したい馬。

△9・クロノジェネシス
1番人気の馬で気持ち的にはバッサリと切りたい馬ではあるが、パワーのいる馬場は得意なことから押さえておくことにした。ただ私の見立てでは確かに雨の馬場は非常に上手く得意であるが、今の中山の馬場は物凄く重たい馬場である。重たい馬場である以上、牝馬という性差は出てくると予想した。宝塚記念の稍重馬場で確かに勝っているが、当時の滑る馬場とは違い今回は筋金入りの良馬場での重い馬場。相当なスタミナ勝負になると見た時、この馬の走り方であるピッチ走法はむしろ合わないとみる。また今年は香港へ行きたかったようだが断念して有馬記念に決めた経緯もあり、去年のアーモンドアイとよく似た経緯という点も無視できない。ただ宝塚記念のを勝った馬で実績最上位ということで押さえ評価とする。



【結論】
ワールドプレミアの武豊騎手の手綱捌きにも期待したい。
最後の最後まで我慢できる騎手であり、この重いタフなパワーの要る馬場において最後まで溜められるかが勝負の分かれ目になるとみて期待する。


馬券はそれぞれの券種を買われる場合の買い目を提示しています。
 
 
<単勝・複勝>
5・ワールドプレミア   100%


<馬連・馬単>
5・13・6
3頭BOX(各20%)
      計60%

5-2    10%
5-11    5%
5-3     5%
5-12   10%
5-9    10%


<三連複・三連単>
これは買い目としては推奨しないが
もし買われるなら参考にしてください。

フォーメーション
1着5
2着13・6・2
3着13・6・2・11・3・12・9

1着5
2着13・6・2・11・3・12・9
3着13・6・2

1着13・6・2
2着5
3着13・6・2・11・3・12・9

1着13・6・2
2着13・6・2・11・3・12・9
3着5



【切った馬の評価】
1・バビット
逃げ馬で前日の2500m戦のようなことがあるので不気味ではあるが、やはり目標になると厳しい。今の重い馬場状態を考えれば3歳馬という点でもまだそこまでパワーが付いていないとみて切り評価。

4・ラヴズオンリーユー
スピード優先の馬場を得意としているので、今の中山の馬場はかなりタフである。これだけパワーの要る馬場になると牡馬牝馬の性差が出てくるとみて切り評価。

7・ラッキーライラック
今年G1を2勝しており強い馬だと思う。引退レースで人気も集めているが、これだけパワーの要る馬場になると牡馬牝馬の性差は出てくるのではないかと見て切り評価。

8・ペルシアンナイト
宝塚記念でも大敗したように2500mは明らかに長い。パワーの要る馬場自体は合うと思うが切り評価。

10・カレンブーケドール
長距離の方が強い馬だとは思うが、これだけ中山競馬場がパワーの要る馬場になると性差が出てくるのではないかとみている。また最終追い切りでは不正駈歩で走っていたように状態はあまり良くないのではないかとみて切り評価。

14・サラキア
本格化した今は牝馬の中では怖い一頭。余裕があれば付け加えたいところだが現状2500mは距離が長いので切り評価。ただ本格化した馬は案外距離をこなしてしまうこともあるので注意か。

15・オセアグレイト
基本的に基礎能力が足りない馬だと見ているので切り評価。ただ今の中山のパワーの要る馬場は合うので激走があったとしても驚かない。

16・ユーキャンスマイル
大外枠はいかにも厳しい枠である。個人的には右回りでも大丈夫だとは思うが、今の中山の馬場は合わないとみて切り評価。
          
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